全青税シンポジウム〜法人税

(2002年11月17日 in 岐阜市「ぱ・る・るプラザGIFU」)

 写真だけ掲載すると、参加していない者には、いかにもふざけたお祭り騒ぎだけしているように見える恐れがあるため、簡単ながら実際の内容について文章に於いても補足しておこう。
 まず最初は準備風景だ。早くから岐阜のスタッフが集まり、会場のセッティングに余念がない。名古屋の会員もちらほら集まり最終の打ち合わせをしている。何よりもこの写真が物語っていることは撮影者は最初から会場に来ていたということである。これは重要。
 「世界を革命する男たち」は文字通り、正副会長会議や理事会の議事をより円滑かつ内容のあるものにするため、名青税の会長と総務担当が暇を見ては研究を続けている光景である。読んでいる本は会議の進め方について書かれた本のはずだが、タイトルが読みづらく、『革命会議』なのか『会議革命』なのか判別できない。会長は『革命会議』であると主張し、組織改善委員会を革命委員会に改称したいと語っていた。
 さてシンポジウムの全体テーマは「法人税」である。各単位会の発表は有意義で面白かったが、写真として面白いものが撮れなかったので割愛した。決して撮影者が喫茶店でコーヒーを飲んでいたり、服飾を専門とする地元女子高生のショーの見物に行っていたわけではない。ちゃんと写真はある。
 名古屋の発表は最後から2番目である。他の単位会も力作だったが、「名古屋が総合的に一番良かった!」とは大川革命会長の感想である。寸劇とプロジェクターと冊子の内容が有機的に結合しており、無駄なく、判りやすく、面白かったとのこと。取り上げたのは認定NPO法人について。移動動物園がNPO法人となったものの、寄付金集めに苦労し、税制上の特典が付く認定NPO法人にしようとしたところ、認定基準があまりに不合理な狭き門となっている。ベースとなったアメリカの税制と類似していながら、使い勝手が全然異なり法律制定の趣旨がどこにも活かされていない制度に、動物たちが怒りを爆発させるという展開。
 しかし名青税は着ぐるみが好きである。もしかしたら「研究発表時には着ぐるみを着用しなくてはならない」という内規があるのかもしれない。
 発表の最後には、中西全青税シンポジウム準備委員長(この肩書きで正解ですか?)のお言葉。来年は名古屋が主催、舞台は白鳥の国際会議場である。その朗々とした檄の言葉に観客はただ打たれ感激するのみであった。
 そして懇親パーティーである。テーブルに「寿司が無いぞ」というざわめきが走ったが、今回はイタリアンのシェフを招聘して本格イタリアンの宴である。イタリア料理というとパスタとかピザとか若者の軽食というイメージがあるが、なに、すべての西欧料理の原点である。そもそも王侯貴族といえども料理といえば肉を丸焼きにしてナイフで削り取り塩をかけるくらいだったフランスへ、イタリア・メディチ家のカトリーヌ・ド・メディシスが嫁いでくる際に、お抱え料理人を連れてきたのが今のフランス料理の始まり。そしてフランスといえば縁戚や侵略で一時は全欧州に覇を唱えていたから、宮廷料理=フランス料理なのだ。その証拠に、英語で肉の各部位を現す単語はあっても、料理素材になるとフランス語しか無いのだ…というのは余計な話だが、とにかく、そのイタリア料理のシェフは、中華の鉄人、陳健一に惜敗したという人物。私もその対決はTVで見ていたが、まさか自分の口に入る日が来るとは思わなかった。是非リベンジして欲しい。
 かくして宴は終わり、次回名古屋の告示がなされて散会となった。このシンポジウムに参加できなかった人も、冊子を何とかして入手し一読していただければその成果を堪能できるはずだ。会計ビッグバンと呼ばれ、さまざまな法や制度の大規模改変が続く今こそ、税務の基本である法人税を問い直すことが重要なはずだ。それを教えてくれる、価値のある1日だった。
文:広報部 曲直瀬


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